公演
『aCORdo』
アリス・リポル

2024年、ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペルは、アリス・リポルの『aCORdo』を上演する、ローマ・ヨーロッパ・フェスティバルを後援します。
リオの貧しい地域出身の4人のダンサーが、彼らの身体と動きをとおして、観客に彼らの日常生活の現実を見せます。アリス・リポルとカンパニーRECは、『aCORdo』によって、ダンスの変容させる力を示す印象的な作品に署名しています。
「このパフォーマンスには、特別な音響や照明は必要ありません。ただ、ひとつの部屋にイスとドアがあればよいのです」ブラジル出身の振付家アリス・リポルは、2017年にカンパニーRECの4人のダンサーとともに制作した作品『aCORdo』に関する技術的指示として、そう語りました。オリンピックとサッカー ワールドカップの開催後、これらのイベントの影響が残る中、リオの街が得られる可能性のある利益についての作品を作るよう招かれたアリス・リポルは、行政がほぼ何も提供しない街に住む人々の視点から作品を作ることを選びました。資源による大きな経済と先鋭性を特徴とする『aCORdo』は、ブラジル社会全体に広がる社会的、人種的、地域的不平等を探求し、通常は目に見えず、ときに暴力的でもある意思表示、状況、相互作用を可視化します。『aCORdo』は、この経験をとおして極めて政治的な振付を観客に提供する作品です。
執筆:© Yaël Kreplak
写真: © Renato Mangolin